設定 - レガシーカーネル

提供:MochiuWiki - SUSE, Electronic Circuit, PCB
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概要

一般的に、カーネルをアップデートしても古いカーネルは削除せず、新バージョンとともに旧バージョンのカーネルもGRUBから起動できるようにすることが多い。

新バージョンがうまく動かない場合を考えると安心できるシステムだが、カーネルのアップデートが比較的短い間隔で行われるディストリビューションでは、
ディスクスペースが圧迫されることやGRUBのメニューも煩雑になる。


古いカーネルを削除する

RHEL

RHELでは、dnf-utilsというパッケージが用意されており、その中のpackage-cleanupコマンドを実行すれば、古いカーネルを簡単に削除できる。
まず、dnf-utilsをインストールする。

sudo dnf install dnf-utils


--oldkernelsオプションを付加して、package-cleanupコマンドを実行する。

sudo package-cleanup --oldkernels


標準では、最新のカーネルと1世代前のカーネルを残して、2世代前以前のカーネル(kernelとkernel-devel)が削除される。
さらに古いカーネルも残す場合は、package-cleanupコマンドに、--count=<残すカーネル数>オプションを付加する。

以下の例では、最新のカーネルから2世代前のカーネルを残している。

sudo package-cleanup --oldkernels --count=3


SUSE

SUSEでは、古いカーネルは、SUSEが新しいカーネルで正常に再起動した後にのみ削除される。

まず、複数のカーネルのマルチバージョンサポートが有効になっているか確認する。(初期設定では有効になっている)
/etc/zypp/zypp.confファイルを開いて、multiversion項目に記述されている設定を確認する。
マルチバージョンが有効になっている場合、次の行はコメント化されていない。

multiversion = provides:multiversion(kernel)


また、マルチバージョンサポートを特定のカーネルに制限するには、multiversion項目にパッケージ名をカンマ区切りのリストとして追加する。

multiversion = kernel-default,kernel-default-base,kernel-source


次に、古いカーネルを削除するには、/etc/zypp/zypp.confファイルの次の行を以下のように変更する。

  • 最新のカーネルと実行中のカーネルが異なる場合にのみ、それらを維持する場合
    multiversion.kernels = latest,running
  • 複数のカーネルを維持する場合(以下の例では、最新のカーネルと1つ前のカーネルを維持)
    multiversion.kernels = latest,latest-1,running
  • 複数のカーネルを維持する場合(以下の例では、最新のカーネルと2つ前のカーネルを維持)
    multiversion.kernels = latest,latest-1,latest-2,running


上記のファイルの編集後、カーネルをクリーンアップする。

sudo zypper purge-kernels


※備考
TWでは、purge-kernels.serviceが動作しているため、自動的にクリーンアップを行っている。

sudo systemctl start purge-kernels.service