設定 - K3B

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概要

K3bは、豊富な機能がある扱いやすいCDライティングソフトウェアである。

K3Bは、基本的に3つの部分から構成されている。

  • プロジェクト
    ファイルメニューから作成して、データを選択してメディアを焼く。
  • ツール
    ツールメニューでは、CDコピーやDVDフォーマット等の様々なツールを提供する。
  • メディアアクション
    CD / DVDドライブを表すアイコンを選択すると、K3Bはその内容を表示して、さらに何らかのアクションを行う。 (例: オーディオCDのリッピング等)



K3Bのインストール

パッケージ管理システムからインストール

sudo zypper install k3b


ソースコードからインストール

ビルドに必要なライブラリをインストールする。

sudo zypper install cmake extra-cmake-modules \
                    libQt5Core-devel libQt5Gui-devel libQt5DBus-devel libQt5Widgets-devel libQt5Network-devel libQt5WebKitWidgets-devel \
                    karchive-devel kauth-devel kconfig-devel kcoreaddons-devel kdoctools-devel kfilemetadata5-devel \
                    ki18n-devel kiconthemes-devel kjobwidgets-devel kcmutils-devel kio-devel knotifications-devel libkcddb-devel \
                    knewstuff-devel knotifyconfig-devel kservice-devel solid-devel kwidgetsaddons-devel kxmlgui-devel \
                    ffmpeg-4-libavcodec-devel ffmpeg-4-libavdevice-devel ffmpeg-4-private-devel \
                    libsamplerate-devel libtag-devel libdvdread-devel libvorbis-devel libmp3lame-devel libsndfile-devel \
                    libmpcdec-devel libmad-devel flac-devel libmusicbrainz-devel libmusicbrainz5-devel


必要ならば、libkcddbライブラリをソースコードからインストールする。
libkcddbライブラリのGithubにアクセスして、ソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf libkcddb-<バージョン>.tar.gz
cd libkcddb-<バージョン>


libkcddbライブラリをビルドおよびインストールする。

mkdir build && cd build

cmake .. -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<K3Bのインストールディレクトリ>
make -j $(nproc)
make install


K3BのGithubにアクセスして、ソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf k3b-<バージョン>.tar.gz
cd k3b-<バージョン>


K3Bをビルドおよびインストールする。

mkdir build && cd build

export LD_LIBRARY_PATH=/<K3Bのインストールディレクトリ>/lib64

cmake .. -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<K3Bのインストールディレクトリ>
make -j $(nproc)
make install


K3BのPolKitアクションファイルを作成する。

sudo vi /usr/share/polkit-1/actions/org.kde.k3b.policy


 # /usr/share/polkit-1/actions/org.kde.k3b.policyファイル
 
 <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
 <!DOCTYPE policyconfig PUBLIC
 "-//freedesktop//DTD PolicyKit Policy Configuration 1.0//EN"
 "http://www.freedesktop.org/standards/PolicyKit/1.0/policyconfig.dtd">
 <policyconfig>
   <action id="org.kde.k3b.addtogroup" >
      <description>Adds current user to a specified group</description>
      <description xml:lang="ja">現在のユーザを指定したグループに追加する</description>
      <message>Authentication is required to add current user to a group</message>
      <message xml:lang="ja">現在のユーザをグループに追加するには、認証が必要です</message>
      <defaults>
         <allow_inactive>no</allow_inactive>
         <allow_active>auth_admin</allow_active>
      </defaults>
   </action>
   <action id="org.kde.k3b.updatepermissions" >
      <description>Update device and programs permissions</description>
      <description xml:lang="ja">デバイスとプログラムのパーミッションを更新する</description>
      <message>Authentication is required to update permissions of devices and programs</message>
      <message xml:lang="ja">デバイスやプログラムのパーミッションを更新するには、認証が必要です</message>
      <defaults>
         <allow_inactive>no</allow_inactive>
         <allow_active>auth_admin</allow_active>
      </defaults>
   </action>
 </policyconfig>


K3BのD-Bus自動起動サービスファイルを作成する。

sudo vi /usr/share/dbus-1/system-services/org.kde.k3b.service


# /usr/share/dbus-1/system-services/org.kde.k3b.serviceファイル

[D-BUS Service]
Name=org.kde.k3b
Exec=/<K3Bのインストールディレクトリ>/lib64/libexec/kauth/k3bhelper
User=root


K3BのD-Busサービスファイルを作成する。

sudo vi /usr/share/dbus-1/system.d/org.kde.k3b.conf


 # /usr/share/dbus-1/system.d/org.kde.k3b.confファイル
 
 <!DOCTYPE busconfig PUBLIC
 "-//freedesktop//DTD D-BUS Bus Configuration 1.0//EN"
 "http://www.freedesktop.org/standards/dbus/1.0/busconfig.dtd">
 <busconfig>
 
 <!-- Only user root can own the foo helper -->
 <policy user="root">
   <allow own="org.kde.k3b"/>
 </policy>
 
 </busconfig>


K3Bのデスクトップエントリファイルを作成する。

vi ~/.local/share/applications/org.kde.k3b.desktop


# ~/.local/share/applications/org.kde.k3b.desktopファイル

[Desktop Entry]
Type=Application
Name=K3b
GenericName=Disk Burning
GenericName[ja]=ディスク作成
Comment=Disk writing program
Comment[ja]=ディスク書き込みプログラム
Exec=/<K3Bのインストールディレクトリ>/bin/k3b %U
Icon=k3b
Categories=KDE;Qt;AudioVideo;DiscBurning;Filesystem;
MimeType=application/x-k3b;application/x-iso;application/x-cd-image;application/x-cue;x-content/blank-cd;x-content/blank-dvd;x-content/blank-bd;x-content/blank-hddvd;
Terminal=false
X-DocPath=k3b/index.html
StartupNotify=true
StartupWMClass=k3b
X-KDE-NativeMimeType=application/x-k3b;
X-DBUS-ServiceType=Unique
InitialPreference=5
X-DBUS-ServiceName=org.kde.k3b



ISOファイルの書き込み

  1. ISOイメージファイルのサイズに応じて、[CDイメージの書き込み]または[DVDイメージの書き込み]を選択する。
  2. 新しいウィンドウが表示されたら、[書き込むイメージ]セクションのディレクトリアイコンを選択する。
  3. ISOイメージを選択して、[OK]ボタンを押下する。
  4. Md5 sumのチェックを実行して、ISOイメージファイルを確認する。
  5. 書き込み可能メディアを挿入する。
  6. [スタート]ボタンを押下する。



K3Bの設定

BD-RおよびBD-R DLの書き込みにおいて、標準のGrowisofsを使用した場合、K3bではバグがあるため書き込みに失敗する。
以下に、Growisofsにおける3つのバグを記載する。


これらのバグを回避する方法を以下に示す。

  • 方法 1 : Xfburnをインストールして書き込む。
    Xfburnは、Growisofではなくlibburnを使用している。

  • 方法 2 : cdrecordをインストールして書き込む。
    Growisofの代わりにcdrecordを使用するように、K3Bの設定を変更する。
    (wodimおよびcd-record-compatをアンインストールすることを推奨する)

  • 方法 3 : K3Bのgrowisofsの設定を変更する。
    まず、K3Bの[設定]メニューバー - [設定]画面左の[プログラム] - [ユーザ指定のパラメータ]タブ - [groisofs]項目のパラメータにおいて、
    -use-the-force-luke=spare:noneと記述する。
    次に、[書き込む]ボタンを押下して[データプロジェクト]画面上部 - [書き込みアプリケーション]プルダウンから[cdrecord]を選択する。
    最後に、[書き込む]ボタンを押下して[データプロジェクト]画面 - [その他]タブ - [マルチセッションモード]プルダウンから
    [マルチセッションなし]を選択して書き込む。

  • 方法 4 : 空のBD-Rをフォーマットする。
    growisofsを使用する前に、以下のコマンドを実行して、空のBD-Rをフォーマットする。
    sudo dvd+rw-format /dev/srX
    ここで、/dev/srXは光学式ドライブのデバイスファイルであることに注意すること。
    Xの値は、lsblkコマンドを実行して確認する。